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ボルゾイのかかりやすい病気と寿命の完全ガイド

ボルゾイのかかりやすい病気と寿命

ボルゾイの健康管理のポイント

平均寿命7-10歳

大型犬の中でも短命な傾向があり、適切な健康管理が重要

⚠️

胃捻転に要注意

大型犬の死因第2位とされる緊急性の高い病気

🏥

定期的な健康チェック

早期発見・早期治療で寿命を延ばすことが可能

ボルゾイの平均寿命と年齢換算

ボルゾイの平均寿命は7~10歳とされており、犬全体の平均寿命14.65歳と比較すると明らかに短命です。大型犬の中でも特に短い傾向があり、これは体の大きさに対して臓器が小さく、内臓への負担が大きいことが主な原因とされています。

人間の年齢に換算すると、以下のような対応関係になります。

ボルゾイの年齢 人間の年齢
1歳 12歳
2歳 19歳
3歳 26歳
4歳 33歳
5歳 40歳
6歳 47歳
7歳 54歳
8歳 61歳
9歳 68歳
10歳 75歳

興味深いことに、ボルゾイの最高寿命は15歳という記録があり、これは人間でいうと100歳を超える年齢に相当します。イギリスのケネルクラブの健康調査では、調査対象となったボルゾイの最高年齢は14歳3ヶ月という例も報告されています。

ボルゾイは5歳からシニア期、8歳から高齢期に入るとされており、この時期からは目が悪くなる、耳が遠くなる、運動量の低下、筋力の低下による足の震えなどの症状が現れ始めます。

ボルゾイの胃捻転症候群の症状と対策

胃捻転(胃拡張胃捻転症候群)は、ボルゾイにとって最も危険な病気の一つです。大型犬の死因第2位とされており、食後数時間で胃が拡張してねじれを起こし、胃の内容物が漏れたり、心臓や脾臓などに合併症を発症する可能性があります。

主な症状:

  • 腹部の膨張
  • 嘔吐しようとするが何も出ない
  • よだれが大量に出る
  • 落ち着きがなく歩き回る
  • 呼吸困難
  • ぐったりして動かなくなる

予防対策:

  • 食事を1日2~3回に分けて与える
  • 食後2~3時間は激しい運動を避ける
  • 早食いを防ぐため、食器を高い位置に設置する
  • 一度に大量の水を飲ませない
  • ストレスを軽減する環境作り

胃捻転は発症から数時間で命に関わる状態になるため、上記の症状が見られた場合は緊急で動物病院を受診する必要があります。

ボルゾイの骨肉腫と外耳炎の特徴

骨肉腫について:

骨肉腫は大型犬に多く見られる悪性腫瘍で、ボルゾイも発症リスクが高い病気です。特に四肢の長骨に発生しやすく、初期症状として跛行(びっこ)や患部の腫れが見られます。

骨肉腫の症状。

  • 足を引きずって歩く
  • 患部の腫れや熱感
  • 食欲不振
  • 元気がなくなる
  • 患部を触ると痛がる

早期発見が重要で、定期的な健康チェックと異常を感じた際の迅速な受診が推奨されます。

外耳炎について:

ボルゾイは垂れ耳の犬種のため、外耳炎を発症しやすい傾向があります。耳の中が蒸れやすく、細菌や真菌が繁殖しやすい環境になりがちです。

外耳炎の症状と対策。

  • 耳の悪臭
  • 耳垢の増加
  • 頭を振る仕草が増える
  • 耳を掻く頻度が高くなる

予防には定期的な耳掃除と、耳の中を乾燥させることが重要です。週に1~2回程度、専用の耳洗浄液を使用して清潔に保ちましょう。

ボルゾイの甲状腺機能低下症と股関節形成不全

甲状腺機能低下症:

甲状腺機能低下症は、ボルゾイに比較的多く見られる内分泌疾患です。甲状腺ホルモンの分泌が不足することで、様々な症状が現れます。

主な症状。

  • 被毛の質の低下、脱毛
  • 皮膚の乾燥や色素沈着
  • 体重増加
  • 活動性の低下
  • 寒がりになる
  • 心拍数の低下

この病気は血液検査で診断でき、甲状腺ホルモンの補充療法により症状の改善が期待できます。定期的な健康診断での早期発見が重要です。

股関節形成不全:

大型犬に多い遺伝的な疾患で、股関節の発育異常により歩行困難や痛みを引き起こします。

症状と対策。

  • 歩き方がおかしい(腰を振って歩く)
  • 階段の上り下りを嫌がる
  • 運動後に足を引きずる
  • 座り方が不自然

予防には適切な運動量の管理と、子犬期の過度な運動を避けることが重要です。また、体重管理により関節への負担を軽減することも効果的です。

ボルゾイの季節性皮膚トラブルと熱中症対策

季節性皮膚トラブル:

ボルゾイは細く繊細な長毛を持つダブルコートの犬種で、年に2回の換毛期には大量の毛が抜けます。この時期は皮膚トラブルが起こりやすく、特に湿度の高い梅雨時期から夏にかけて注意が必要です。

皮膚トラブルの症状。

  • 皮膚の赤み、かゆみ
  • フケの増加
  • 被毛の艶の低下
  • 局所的な脱毛
  • 皮膚の乾燥

対策として、定期的なブラッシング(週3~4回)と適切なシャンプー(月1~2回)が効果的です。また、換毛期には特に念入りなケアが必要で、アンダーコート用のブラシを使用することで皮膚の健康を保てます。

熱中症対策:

ボルゾイは寒冷地原産の犬種のため、日本の高温多湿な夏は特に苦手です。長毛であることも熱中症のリスクを高める要因となります。

熱中症の症状。

  • 激しいパンティング(ハアハア)
  • よだれが大量に出る
  • 歯茎や舌の色が赤くなる
  • 嘔吐や下痢
  • 意識がもうろうとする

予防対策。

  • 散歩は早朝や夕方の涼しい時間帯に行う
  • 室内では適切な温度管理(24~26℃)を心がける
  • 十分な水分補給を確保する
  • 夏場のトリミングで被毛を短くする
  • 車内に絶対に放置しない

意外な事実として、ボルゾイは足の指の骨折も比較的多い犬種です。これは細い足の構造と活発な性格が関係しており、段差のある場所での運動や滑りやすい床での急な方向転換には注意が必要です。