PR

シーズーのかかりやすい病気と寿命の完全ガイド

シーズーのかかりやすい病気と寿命

シーズーの健康管理のポイント
🫁

呼吸器系の病気

気管虚脱や短頭種気道症候群など、呼吸に関わる病気が多発

👁️

目の病気

緑内障や角膜炎など、大きな目が原因の疾患に要注意

❤️

心臓の病気

僧帽弁閉鎖不全症は高齢期の主要な死因の一つ

シーズーの平均寿命と健康寿命の実態

シーズーの平均寿命は13歳から15歳とされており、小型犬の中では比較的長寿な犬種です。個体差はありますが、中には20歳まで生きる長寿犬も存在します。

シーズーの寿命に関する詳細なデータを見ると、以下のような特徴があります。

  • 平均寿命: 13~15歳(最も多い報告)
  • 健康寿命: 10~12歳頃まで
  • 長寿記録: 20歳を超える個体も報告されている
  • 性別差: メスの方がやや長生きする傾向

シーズーの主な死因は老齢に伴う合併症が最も多く、次に心臓病、腎不全、癌の順となっています。これらの死因を理解することで、予防的なケアの重要性が見えてきます。

遺伝的要因も寿命に大きく影響しますが、日頃の健康管理や飼育環境によって寿命は大きく変わります。適切なケアを行うことで、健康寿命を延ばすことが可能です。

シーズーの呼吸器系疾患と対策方法

シーズーは短頭種の特徴を持つため、呼吸器系の病気にかかりやすい犬種です。特に気管虚脱短頭種気道症候群は注意が必要な疾患です。

気管虚脱の症状と進行

気管虚脱は、呼吸時に気管が変形して呼吸困難を引き起こす病気です。症状は段階的に進行します。

  • 初期段階: 軽い咳から始まる
  • 中期段階: 喉につっかえるような咳、豚のような呼吸音
  • 重度段階: ガーガーとガチョウが鳴くような呼吸、呼吸困難

興奮時や運動時に症状が現れやすく、放置すると命に関わる状態になることもあります。

短頭種気道症候群の特徴

鼻の穴が狭く気管が細いシーズーに多く見られる疾患で、以下の症状が現れます。

  • 口を閉じた呼吸時のズーズー、ブーブー音
  • 口を開けた呼吸時のガーガー音
  • 睡眠時のいびき
  • 運動後の失神

予防と管理方法

呼吸器疾患の予防には以下の対策が効果的です。

  • 体重管理: 肥満は呼吸器への負担を増加させる
  • 環境管理: 高温多湿を避け、涼しい環境を維持
  • 適度な運動: 激しい運動は避け、短時間の散歩を心がける
  • 首輪の選択: 首を圧迫しないハーネスタイプを使用

治療費については、内科療法で月2回通院の場合、1回あたり5,000円~10,000円程度かかります。重度の場合の外科手術では30万円~70万円の費用が必要になることもあります。

シーズーの目の病気と早期発見のポイント

シーズーは大きな目が特徴的ですが、この特徴が原因で様々な目の病気にかかりやすくなっています。特に緑内障角膜炎角膜症は頻発する疾患です。

緑内障の危険性と症状

緑内障は眼圧が高くなることで視神経に障害が生じる病気で、短期間で失明に至る可能性があります。

初期症状。

  • 目の充血(真っ赤になる)
  • 瞳孔の拡張
  • 角膜の白濁

進行症状。

  • 視野の狭窄による物への衝突
  • まぶたのけいれん
  • 眼球の突出

緑内障は有効な予防法がないため、飼い主による日常的な観察と定期的な眼科検査が重要です。早期発見により点眼薬や点滴での治療が可能ですが、末期では眼球摘出手術が必要になることもあります。

角膜炎・角膜症の原因と対策

シーズーの角膜炎は以下の要因で発症します。

  • ホコリや細菌の侵入
  • アレルギー反応
  • 長い被毛による刺激
  • ドライアイ(涙の分泌不足)

症状として涙や目やにの増加、頻繁な目こすりが見られます。重度の場合は角膜が白く濁ることもあります。

予防策

  • 被毛管理: 目の周りの毛を定期的にカットまたは結ぶ
  • 清潔維持: 目やにを優しく拭き取る
  • 環境整備: ホコリの少ない環境を保つ
  • 定期検査: 3ヶ月に1回の眼科検査を推奨

目の病気は進行が早いため、異常を感じたら即座に動物病院を受診することが大切です。

シーズーの心臓病と循環器系の健康管理

シーズーの死因として心臓病は第2位を占めており、特に僧帽弁閉鎖不全症は高齢期に多発する重要な疾患です。

僧帽弁閉鎖不全症の病態

心臓の左心房と左心室を仕切る弁に異常が生じ、血液の逆流が起こる病気です。進行すると心拡大が起こり、最終的に肺水腫を引き起こします。

症状の段階的進行

初期段階。

  • 軽度の疲れやすさ
  • 散発的な咳

中期段階。

  • 頻繁な咳
  • 散歩中の疲れやすさ
  • 舌の色が紫色になる(チアノーゼ
  • 睡眠時間の増加

末期段階。

早期発見と管理

僧帽弁閉鎖不全症は予防することはできませんが、早期発見により進行を遅らせることが可能です。

  • 定期検診: 5歳以上では年1回の心臓検査を推奨
  • 心雑音チェック: 動物病院で心雑音を指摘された場合は精密検査を受診
  • 症状観察: 咳や疲れやすさの変化に注意

治療費の目安

  • 経過観察: 3ヶ月に1回の検査で1~2万円
  • 投薬治療: 月1~2万円の薬代+検査費用
  • 外科手術: 循環器専門病院で約250万円

心臓病は完治が困難な疾患のため、早期発見と適切な管理により生活の質を維持することが重要です。

シーズーの皮膚トラブルと日常ケアの重要性

シーズーは皮脂分泌が多く、高温多湿の日本の気候に適していないため、皮膚トラブルが頻発します。特にマラセチア皮膚炎脂漏性皮膚炎は注意が必要です。

マラセチア性皮膚炎の特徴

マラセチアは犬の皮膚に常在する真菌ですが、異常増殖すると炎症を引き起こします。

症状。

  • 皮膚の赤み
  • 強い臭いとべたつき
  • 大量のフケ
  • 激しいかゆみ

好発部位。

  • 耳の中
  • 指の間
  • 脇の下
  • 股の内側

脂漏性皮膚炎の管理

シーズーは遺伝的に皮脂分泌が多い犬種のため、脂漏性皮膚炎になりやすい傾向があります。

管理方法。

  • 定期的なシャンプー: 週1~2回の薬用シャンプー
  • ブラッシング: 毎日のブラッシングで通気性を改善
  • 環境管理: 湿度60%以下、温度25℃前後を維持
  • 食事管理: 皮膚に良い栄養素を含むフードの選択

予防的スキンケア

皮膚トラブルの予防には以下の対策が効果的です。

  • 被毛管理: 定期的なトリミングで通気性を確保
  • 清潔維持: 散歩後の足拭きと部分的な清拭
  • 保湿ケア: 乾燥時期の適切な保湿
  • アレルゲン除去: 食物アレルギーの原因となる食材の特定と除去

皮膚病は慢性化しやすいため、初期症状を見逃さず、適切な治療を継続することが重要です。

シーズーの長寿を支える独自の健康管理法

一般的な健康管理に加えて、シーズー特有の体質を考慮した独自の健康管理法を実践することで、さらなる長寿を目指すことができます。

チベット原産の特性を活かした環境作り

シーズーの原産地であるチベットは寒冷で乾燥した気候です。この特性を理解した環境管理が重要です。

  • 温度管理: 夏場は22~25℃、冬場は18~22℃を維持
  • 湿度調整: 年間を通じて50~60%の湿度を保つ
  • 空気清浄: 高原地帯の清浄な空気を再現するため、空気清浄機を活用
  • 日光浴: 適度な紫外線でビタミンD合成を促進

ストレス軽減による免疫力向上

シーズーは比較的穏やかな性格ですが、ストレスは免疫力低下を招きます。

  • 規則正しい生活: 食事と散歩の時間を一定に保つ
  • 適度な刺激: 知育玩具やパズルフィーダーで脳を活性化
  • 社会化: 他の犬や人との適度な交流
  • 安心できる環境: 静かで落ち着ける休息スペースの確保

栄養学的アプローチ

シーズーの体質に合わせた栄養管理。

  • 抗酸化成分: ビタミンE、C、ベータカロテンで老化防止
  • オメガ3脂肪酸: 皮膚・被毛の健康維持と炎症抑制
  • グルコサミン・コンドロイチン: 関節の健康維持
  • プロバイオティクス: 腸内環境改善で免疫力向上

定期的な健康チェック項目

月1回の自宅チェック。

  • 体重測定と体型評価
  • 目の充血や濁りの確認
  • 呼吸音の変化
  • 皮膚の状態と臭いの確認
  • 歯茎の色と口臭のチェック

年2回の専門検査。

  • 血液検査(肝機能、腎機能、血糖値)
  • 心電図検査
  • 眼科検査
  • レントゲン検査(胸部、腹部)

これらの独自の健康管理法を実践することで、シーズーの健康寿命を大幅に延ばすことが可能になります。愛犬との長い時間を共有するために、日々の観察と予防的ケアを心がけましょう。