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犬首がおかしい症状の原因と対処法

犬首がおかしい症状と原因

犬首がおかしい症状の見分け方
🔍

首の動きの異常

首を斜めに傾ける、上目遣いになる、首を動かさない症状

😰

痛みの反応

首に触れると嫌がる、鳴く、抱っこを嫌がる行動

🚶

歩行の変化

ふらつく、バランスを崩す、歩行がぎこちない様子

犬首がおかしい症状の代表的な病気

愛犬の首の異常は、さまざまな病気が原因となることがあります。最も多く見られる症状として、首が斜めに傾く斜頸があります。これは神経の疾患や耳の疾患で見られることが多く、首の動きの制限や痛みを伴います。

以下の病気が特に重要です。

  • 前庭疾患:高齢犬に多く見られ、急性発症が特徴
  • 椎間板ヘルニア:小型犬種に好発し、激しい痛みを引き起こす
  • 環軸椎不安定症:小型犬に多く、重症化すると命に関わる
  • 内耳炎中耳炎から続発することが多い
  • 髄膜脳炎てんかん発作を伴うことがある

これらの病気は、それぞれ異なる症状パターンを示すため、正確な診断が必要です。

犬首が斜めになる前庭疾患の症状と特徴

前庭疾患は犬の首がおかしい症状の中でも特に多く見られる病気です。この疾患は前庭神経の炎症が原因とされていますが、明確な原因は分かっていません。

主な症状

  • 病変部への首斜頸(首の傾き)
  • 水平眼振または回転眼振
  • 運動失調とバランス異常
  • 病変側への旋回運動
  • 横臥状態でごろごろと横転する行動
  • 嘔吐や流涎の併発

興味深いことに、意識ははっきりしているのが前庭疾患の特徴です。四肢の姿勢反応の異常、顔面麻痺、ホルネル症候群などの神経症状は通常認められません。

発症は急性で、軽度から重度まで幅があります。多くの場合、48~72時間程度で改善傾向が認められ、3~4週間で症状が消失しますが、個体差があります。

犬首の痛みを引き起こす椎間板ヘルニア

頸部椎間板ヘルニアは、犬の首がおかしい症状の中でも激しい痛みを特徴とする病気です。特にミニチュア・ダックスフンドやフレンチ・ブルドッグなどの小型犬種に多く見られます。

典型的な症状

  • 首を下げたまま固まって動けない状態
  • 上目遣いの姿勢
  • 抱っこした時の悲鳴
  • 首に触られることを極度に嫌がる
  • 歩行がぎこちない、ふらつく
  • 階段を怖がるなどの行動変化

椎間板ヘルニアによる首の痛みは24時間持続することが多く、軽度の寝違いとは明確に区別されます。症状が進行すると、四肢の麻痺や起立困難を引き起こすことがあるため、早期の診断と治療が重要です。

診断にはレントゲン検査、CT検査、MRI検査が用いられ、症状の程度に応じて内科的治療または外科手術が選択されます。

犬首の病気で見落としがちな環軸椎不安定症

環軸椎不安定症は、犬の首がおかしい症状の中でも見落としやすい危険な病気です。7個ある首の椎骨のうち、1番頭側の環椎と2番目の軸椎の間の関節が不安定になり、神経障害を起こします。

初期症状の特徴

  • 首を動かさない状態
  • 物を見る時に目だけで追う(上目遣い)
  • 頭に触れることを嫌がる
  • 抱っこ時の痛みによる抵抗

進行性症状

  • 後肢のふらつきや麻痺
  • 起立困難
  • 歩行異常

重度の影響

  • 立ち上がることが困難
  • 呼吸困難
  • 排尿障害
  • 命に関わる深刻な状態

環軸椎不安定症の恐ろしい点は、軽い衝撃から突然重症化する可能性があることです。先天性の場合は1歳未満で症状が現れることが多く、外傷性の場合は突然発症します。

治療は外科手術が第一選択とされ、環椎と軸椎を固定することで神経圧迫を軽減します。術後は約2ヶ月間の安静が必要で、首への衝撃を避ける生活管理が重要です。

犬首がおかしい時の応急処置と獣医師への相談タイミング

愛犬の首に異常を発見した際の適切な対応は、症状の悪化を防ぐために極めて重要です。

緊急性の高い症状

  • 後ろ足に力が入らず立てない
  • 鳴くほどの強い痛みがある
  • 症状が急激に進行している
  • 呼吸困難を起こしている
  • 意識がもうろうとしている

応急処置の方法

  • 犬を安静にさせ、無理に動かさない
  • 首に負担をかけない姿勢を保つ
  • 首輪を外してハーネスに変更
  • 抱っこする際は首を支えて慎重に行う
  • 段差や激しい運動を避ける

獣医師への相談判断

軽度の寝違いの場合、症状は半日程度で改善することが多いです。しかし、以下の症状が見られる場合は即座に動物病院を受診する必要があります:

  • 元気がない状態の継続
  • 動きたがらない、散歩を嫌がる
  • 体を触らせない
  • 食欲不振
  • 痛みが増している様子

日常的な予防対策

環境整備として、滑り止めマットの設置、ソファからのジャンプ防止、首輪からハーネスへの変更などが効果的です。特に小型犬や高齢犬では、些細な衝撃でも症状が悪化する可能性があるため、日頃からの注意が必要です。

症状の判断に迷った場合は、「様子を見る」よりも早期の獣医師相談を選択することが、愛犬の健康を守る最善の方法です。