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シェルティーのかかりやすい病気と寿命を知って愛犬の健康管理

シェルティーのかかりやすい病気と寿命

シェルティーの健康管理ポイント
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平均寿命12~13年

遺伝疾患がなければ20歳まで長生きする子もいます

👁️

コリー眼異常に注意

遺伝性の眼疾患で失明のリスクがあります

🏥

早期発見が重要

定期的な健康診断で病気を予防しましょう

シェルティーの平均寿命と長生きの秘訣

シェルティーの平均寿命は12~13年とされており、同じ祖先を持つラフコリーの14~16年と比較するとやや短めです。しかし、遺伝的な疾患がなければ比較的丈夫な犬種のため、適切な健康管理により平均寿命を超えて長生きすることが可能です。

実際に20歳を超えて生きたシェルティーの記録もあり、日々の健康管理と早期発見・適切な治療が長寿の鍵となります。人間年齢に換算すると、12歳で64歳、13歳で68歳に相当し、シニア期に入る6歳頃からは特に注意深い観察が必要です。

長生きのポイント。

  • 適正体重の維持(6.8~11kg)
  • 十分な運動量の確保
  • 定期的な健康診断
  • ストレス管理
  • 遺伝疾患の早期発見

シェルティーの遺伝性眼疾患「コリー眼異常」の症状と対策

コリー眼異常(コリーアイ症候群)は、シェルティーが最も注意すべき遺伝性疾患の一つです。この病気は網膜と結膜の間にある脈絡膜の形成不全や、視神経乳頭周辺の血管新生、網膜の出血・剥離などを特徴とします。

症状の程度には個体差があり、軽度の場合は無症状のこともありますが、重症例では生後4週齢から2ヶ月齢という若齢期に進行し、視力障害による行動異常や失明に至ることもあります。一方で、1歳以降に発症してほぼ進行しない軽度のケースも存在します。

コリー眼異常の特徴。

  • 遺伝性のため予防法がない
  • 症状に個体差が大きい
  • 早期発見が重要
  • 決定的な治療法は存在しない
  • 網膜剥離や眼内出血の治療が中心

この病気のリスクを下げるためには、繁殖時に発症した個体を使用しないことが唯一の予防策とされています。購入時には親犬の疾患履歴を確認することが重要です。

シェルティーの皮膚疾患と家族性皮膚筋炎

シェルティーは皮膚疾患にかかりやすい犬種として知られており、特に「家族性皮膚筋炎」という遺伝性の病気に注意が必要です。この疾患はシェルティーやコリーに好発する特有の病気で、皮膚と筋肉の両方に症状が現れます。

皮膚症状として以下のような変化が見られます。

  • 赤みや炎症
  • 脱毛
  • 皮膚のえぐれ
  • 水疱形成
  • 色素脱失
  • かさぶたの形成

病変は特に目の周り、顔面、四肢、肉球、尻尾に生じやすく、日光に当たりやすい鼻筋から鼻先にかけての症状が特徴的です。

筋肉症状では以下のような問題が起こります。

  • 嚥下困難
  • 筋力低下
  • 歩行異常
  • 筋肉の萎縮
  • 巨大食道症
  • 心筋障害による循環障害

この病気は早期発見と適切な治療が重要で、症状が軽度のうちに対処することで進行を抑制できる可能性があります。

シェルティーのてんかんと神経系疾患

シェルティーはてんかんを発症しやすい犬種の一つです。てんかんは脳の病気で、発作を繰り返すことが特徴的な症状です。発作時にはけいれん、泡を吹く、失神などの症状が見られ、飼い主にとって非常に心配な病気です。

てんかんの治療は抗てんかん薬の投与により症状の軽減や発作頻度の減少を目指します。ただし、脳腫瘍や水頭症が原因でてんかんを引き起こしている場合には、外科的治療が必要になることもあります。

てんかんの管理ポイント。

  • 発作の記録を詳細につける
  • 発作の誘因を避ける
  • 定期的な血液検査で薬の効果を確認
  • ストレスを軽減する環境作り
  • 獣医師との密な連携

残念ながら原因が明確でないことが多く、有効な予防法は確立されていません。しかし、早期発見と適切な治療により、発作をコントロールして正常な生活を送ることは可能です。

シェルティーの健康管理で見落としがちな甲状腺機能低下症

シェルティーがかかりやすい病気の中で、意外に見落とされがちなのが甲状腺機能低下症です。この病気は甲状腺ホルモンの分泌が不足することで起こり、様々な症状を引き起こします。

甲状腺機能低下症の症状は非常に多岐にわたり、初期段階では気づきにくいことが特徴です。

身体的症状。

  • 体重増加(食欲は変わらない)
  • 被毛の質の低下
  • 脱毛(特に尻尾や胴体)
  • 皮膚の乾燥や黒ずみ
  • 寒がりになる
  • 活動量の低下

行動面の変化。

  • 元気がなくなる
  • 反応が鈍くなる
  • 学習能力の低下
  • 攻撃性の増加

この病気は血液検査により甲状腺ホルモン値を測定することで診断できます。治療は甲状腺ホルモンの補充療法が中心となり、適切な治療により症状の改善が期待できます。

特にシェルティーの場合、運動量が多い犬種であるため、活動量の低下を単なる加齢と見過ごしてしまうケースがあります。6歳を過ぎたら年1回の甲状腺機能検査を受けることをお勧めします。

また、甲状腺機能低下症は他の病気を併発しやすく、心疾患や関節疾患のリスクも高まるため、総合的な健康管理が重要です。定期的な健康診断により早期発見に努め、愛犬の健康寿命を延ばしましょう。