オーストラリアシェパード特徴性格飼い方
オーストラリアシェパード身体特徴と基本データ
オーストラリアシェパードは、バランスがよく取れた中型~大型犬で、体長が体高よりわずかに長い体型をしています。オスは体高51~58cm、体重16~32kg、メスは体高46~53cm、体重16~32kgと、がっしりとした筋肉質な体格が特徴です。
外見的な特徴として以下が挙げられます。
- すらりと長い脚で運動に適した体型
- 垂れ耳が特徴的
- 中位の長さと粗さの被毛
- 尾は断尾されているか自然な尾
毛色の種類も豊富で、ブルーマール、ブラック、レッドマール、レッドの4つの基本色があります。これらの色に白斑のあるものとないもの、タン(カッパー)ポイントのあるものとないものがあり、マールは年齢と共に濃くなるという興味深い特徴があります。
オーストラリアシェパード性格と気質の特徴
オーストラリアシェパードは「飼い主の望んでいることを第6感で察することができる犬」とも言われるほど、観察力と理解力に優れています。牧羊犬として培われた優秀な能力が、現代でも様々な場面で発揮されています。
基本的な性格特徴。
- 温厚でやさしく、飼い主に忠実
- 活動的で遊び好き
- 保護本能に富み愛情深い
- 注意深く、活発、しなやかで機敏
- 安定した気質で、気立てがよい
知性と判断力の面では、的確な判断力と疲れ知らずのスタミナを持ち、いかなる天候の中でも任務を遂行できるタフさがあります。高い身体能力と知性を持ち、周りの状況をよく観察して空気を読むことが得意です。
ただし、この優れた能力の反面、興奮性が強いため注意が必要で、充分な運動をさせず、ひとりぼっちの時間が長くなると、欲求不満や運動不足などのストレスがたまり、吠えや攻撃行動といった問題が目立つ犬になってしまう可能性があります。
オーストラリアシェパード適切な飼い方と運動量
オーストラリアシェパードは牧羊犬として育ってきた背景があるため、大変運動量が多く活発な犬種です。海外の広大な牧場で終日仕事をしても疲労を感じないほどにタフな犬種のため、日頃の散歩には十分な時間を割く必要があります。
必要な運動量。
- 毎日朝晩2回、各1時間程度の散歩
- 平坦な道を歩くだけでなく、階段や斜面などのアップダウンを利用
- 早足で歩くなどの工夫
- ドッグランなどを利用し、自由に思う存分走り回れる時間
理想的な運動と遊び。
- ノーリードで走り回れる環境でのボール遊び
- フライングディスクなどを使った遊び
- アジリティやドッグダンスなど、トレーニングのやりがいがある遊び
従順で賢く、飼い主さんに応えることに生きがいを感じるため、教えればなんでもできるという特徴があります。この特性を活かして、単純な散歩だけでなく、知的な刺激を与える遊びやトレーニングを取り入れることが重要です。
運動不足になると、小型犬のように室内で過ごすだけでは発散が不充分で、ストレスが溜まってしまったり、いたずらをしてしまう場合があるため、充分な運動時間と一緒に遊ぶ時間を作ることが必要です。
オーストラリアシェパードしつけのコツと注意点
オーストラリアシェパードは賢く飲み込みが早いためしつけがしやすい犬種です。しかし、牧羊犬としての本能から特別な配慮が必要な部分もあります。
基本的なしつけのポイント。
- 褒めることを基本に、子犬の頃から社会化を図る
- 飼い主さんとの主従関係を確立
- フリスビーやボール投げなどの遊びも取り入れる
- 飼い主さんと楽しみながら行う
特に注意すべき牧羊犬としての本能。
- 小さな子供や動物、バイクを追いかけたくなる衝動
- 噛んでコントロールしようとする癖
- 動くものが気になったり、追いかけてしまう性質
これらの本能的行動をコントロールするため、子犬のうちから噛み癖と衝動をコントロールすることをしっかりとしつける必要があります。どんな状況であっても「マテ」とコマンドを指示することで、愛犬を落ち着かせることができるよう子犬のうちからしつけることが重要です。
知能の高いオーストラリアシェパードが混乱しないよう、毅然とした態度で、一貫したしつけをしてあげることが大切です。やや我が強い面があり、気に入らないことや受け入れたくないことは明確な拒絶姿勢を見せるため、子犬のうちから「ブラッシング」「歯磨き」「耳掃除」「シャンプー」などのお手入れは習慣化し、受け入れることを当然と理解させておく必要があります。
オーストラリアシェパード健康問題と病気のリスク
オーストラリアシェパードの平均的な寿命は11~15年程度と言われています。一日でも健康に長生きしてもらうには、飼い主さんの健康管理が欠かせません。
遺伝的にかかりやすい病気。
目の病気。
神経系の病気。
- てんかん:脳の病気の一種で、全身性または部分的な発作
- 遺伝性運動失調症:PNPLA8遺伝子の変異による協調運動障害
- 遺伝性過驚愕症:GLRA1遺伝子の変異による筋肉の硬直
皮膚・内分泌系の病気。
骨格系の病気。
- 腰椎仙椎の疾患:神経が圧迫されて痛みや運動障害
- 尿路結石症:ミネラル成分が結晶化し結石が形成
これらの病気の多くは一生涯ずっと続く病気のため、薬剤・食事・シャンプーなどご家族の負担が大きくなります。定期的な健康診断と、動物病院のスタッフと連携した健康管理が重要です。特に遺伝性疾患については、信頼できるブリーダーから健康テストを実施した親犬の子犬を迎えることが推奨されます。